2010/10/23

第四回

さてさて第四回・・・

『あいつの言ってたごちゃごちゃは、
やってたぐちゃぐちゃは、全部こういうことのためだったのか』
と もうすぐ音楽を聴いたらわかってもらえるかな?
その瞬間を願って 続ける。
本当はもっとかっこよく、スマートかつスムーズに
サラっとした顔で作品を差し出すやり方もあるんだけど。
でも ややかっこ悪くても、人としての出来損ない感否めなくても、
作品とは別に、
メイキングにはメイキングでしか伝わらないものもあると思ってる。
そこに何かあるといいなと、自分でも正しいのかわかってないのだけれど
しゃべりつづけます。


ではでは つづき。


ゲストプレーヤーのレコーディングが終わり、
ギターRECと歌RECを残したところで体を壊してしまった。
限界がきたらしい。
思えば制作を始めて半年、一日として完全な休息をとったことがなかった。
さらに体を壊す直前は撮影とRECの大詰めで、分刻み行動になっていた。
自分のために人が動いてくれていることを思うと、疲れたなど思って気を緩める隙も眠る暇もなかった。
結果ストレス性の急性胃腸炎と腸閉塞を併発して、外出先で倒れ救急→入院。


好きなことをしているので
どんなに辛くてもそれを苦労だとかストレスだとか思ったことは一度も無い。
しかしさすがにこんな形で体を壊したことには正直まいった。無自覚にも程がある。
消化器系がぶっとんでしまったのでかなりダメージが大きかった。
集中治療の個室で一週間、まったく思うように動かない体と激痛でどんよりとした日々を過ごす。
後遺症は今も引きずっている。症状と代償は思っていた以上だった。
そんな体と共に気持ちもぐったりと落ちた。
私の作品だから私がやらないことにはどうにもならない。代わりはいない。
誰かに任せることはできない。私にしかこの続きは作れない。
でもやらなきゃ、という気持ちとは裏腹に、
体はもうこれ以上はやめてくれ、もう本当に持たないよと泣いていた。
思ったとおりに生きようとするとこんなに大変なのか。
だけれども、きっと一生こうなんだ。つらい。と、シクシク泣いた。


それでも応援してくれる人たちの励ましがあって、
退院する頃には『ペースを落としてもいいんだ、体の様子を見ながら少しずつ、
ゆっくりでもまたちゃんとやっていこう』と思えた。
スケジュールが1ヶ月押しをまぬがれなくなり、
完成が遅れてしまうことは自分にとって非常に『ハァ。。。』という気持ちだったけど、
それでも待っていてくれる人がいるだなんてことは本当に 本当にありがたいと感じた。
それに応える丁寧なものを作ろうとも思えた。


自宅に帰ったらPCを開いてziziからのギター音源をチェックするんだ
それを楽しみに退院。



つづく