2010/08/11

forget me yourself

あれから少し時が経って
今なら言えそうだから話そうか。
まだ誰にも話したことのない話。


cakeとziziの二人のこと。


本当は解散の時バンドのブログに書こうかと思って、
でも無理だったから今書く。


私は今、たくさんの人に出会って助けられて音楽を作って
皆に感謝感謝と言っているけど
こういうことができるようになるまでの土台を作ってくれたのは、
間違いなくそれまで一緒にバンドをやってくれた二人でした。


cakeは多分、今まで会った人の中で一番印象的な人間でした。
様々な面において。
私は他人の影響をとても受けにくい性格をしていますが、
彼の音楽性やものの考え方には強く影響を受けました。
3年間一緒に音楽を作ったけど、
なぜだかそんな楽曲制作よりよく覚えているのは、
マイブラを見にフジロックに行った時 朝からサービスエリアで一緒にカツ丼を食べたこと、
楽屋やリハスタでよくピックを100円に見立てておままごとしたこと、
ボーカルオーディションのために入ったスタジオを出た際、唐突に「プロになる気はあるのか」と聞いてきたこと、
いつもライブ前になるとそわそわする私に気合一発、背中をドンと叩いてくれたこと。
自分からあまり多くを語らないけど、優しい人のように思います。


ziziはこれまで出会った人の中で一番衝撃的な音楽を作る人間でした。
それはまさにマジックのようでした。
そして何事も受け付ける範囲の広い、大きな人でした。
私のへたれボーカルを支えてくれたのは間違いなく彼のギターサウンドで、
また 解散前に電話口で泣きじゃくる私の話を全部聞いてくれたのもziziでした。
バンドが解散し、また音楽を作りたいけど歌うのはそれほど自信がない…。と思っている私に、
「歌ったほうがいい。歌好きだし、もっといろんなのが聴いてみたいから。」とも言ってくれました。
本人は覚えているかわかりませんが…
私は随分ziziを尊敬し、信頼し、助けられてやってきました。


obscureの解散が決まってから、私は何かを埋めるように曲を作り続けました。
解散が決まってから1ヶ月半くらいは、毎日泣きました。
一日のだいたいは普通に過ごしていて全く平常心なのに、
突然自分でもわからないうちに、フっと思った次の瞬間には壊れたように涙がでました。
わっと出てすぐ止まる、そんなのが一日何回もありました。
泣きながらピアノを弾いたりしました。
言える相手が枕と楽器しかなかった。


そんなこと繰り返しながら日々が過ぎて、
曲をつくることで誤魔化せないことがいっぱいでてきて、
向き合わざるをえない感情や現実を知るようになって、
だんだん気持ちが整理されて、
自分のことがよくわかってきて、
やっと人のことも考えられるようになって。


それで私はやっぱりこの期に及んでさらに二人に感謝しているので
最終的には音楽によって還元していくつもりではありますが
ブログにも書こっかな。と思って書きました。


ありがとあいらーびゅーー
元気に過ごしてね。