2010/09/19

日が暮れるまで



庭に、ホテイアオイの花が咲きました。
みずみずしい透明感を持った、つつましく美しい花です。
土ではなく、水につけて育てる浮き草なんだけど、
蓮などとは違って常に透き通ったきれいな水を保っていないと育たない。
咲いたから、とっても嬉しいです。


だけど、たった一日の間しか咲かない。
日が昇る頃に花開き、沈む頃には花枯れる。
後にも先にも、その姿は二度と残らない。
翌日はもう、何もなかったことのよう。


十七年蝉、という蝉がいて。
十七年もの間、土の中にいて、最後のひと夏だけ、地上に出て生きて、死ぬ。
その鳴き声はとても異質で。


いつかという その時をじっと待って 潜み、
はちきれそうな気持ちをためこんで ためこんで
顔を出し、使い果たして、静かに 朽ちて


自然はただ 黙ってそれを遂げていって
すごいよなぁ と 思う。


読んでくれてありがとう!